トップAIでつくる基本

AIでつくる ── 総論

画像 基本

画像基本

情報この章の要点

バナー・図解・挿絵レベルの画像は、もう発注もフリー素材探しも要りません。ただし画像は「AIでつくる」の中で権利関係の確認が最も重要なジャンルです。作る前に用途を、使う前に規約を確認する——この2点を本章の型にします。


素材探しの時間が、生成の時間に変わる

これまで画像まわりの仕事は、「フリー素材サイトを何十分も探す」「デザイナーに発注して数日待つ」のどちらかでした。AI画像生成は、この待ち時間を「その場で作って、対話で直す」に置き換えます。

資料の挿絵、SNSやブログのアイキャッチ、簡単なバナー。この水準なら、専門知識なしで実用ラインに届きます。一方で、ロゴや看板のような「会社の顔として長く使うもの」は、いまもプロに頼む価値が残る領域です。60〜80点で足りる用途かどうかを、最初に見極めてください(AIでつくる総論の考え方と同じです)。

作りたいのは「作品」か「素材」か「図解」か

画像の依頼は、用途によって選ぶ道具も求める品質も変わります。

  • 作品(キービジュアル・世界観のある一枚絵)→ 質感重視。Midjourneyなどの専業ツール
  • 素材(SNS投稿・バナー・資料の挿絵などの量産品)→ 速さとテンプレート統合重視。チャット型やCanva
  • 図解(データや資料内容を正確に伝えるインフォグラフィック)→ 事実への忠実さ重視。Gemini Notebook(旧NotebookLM。詳しくはGemini Notebook)など資料起点のツール

とくに「図解」を「作品」の道具で作ろうとすると、見た目は良いが数字が創作された図が出てきます。用途の見極めが、このジャンルの指示力の半分を占めます。

どのツールから始めるべきか

画像生成ツールは「何を優先するか」で選ぶツールがはっきり分かれます。まずは以下を目安にしてください。

こういうときは おすすめツール
手軽にチャットで済ませたい(普段使いのチャットで完結) 1. ChatGPT/Gemini
手元の資料からインフォグラフィックを作りたい(資料を根拠にした図解) 2. Gemini Notebook(旧NotebookLM)
アート性の高い一枚絵が欲しい(作品として通用する質感) 3. Midjourney
商用利用の安全性を重視したい(ライセンス面の安心感) 4. Adobe Firefly
既存デザインのテンプレートに組み込みたい(バナー・SNSと相性) 5. Canva Magic Media
文章から図解・チャートを起こしたい(フロー図・比較図など) 6. Napkin AI

「とりあえず試したい」なら①のChatGPT/Geminiが一番手間がかかりません。「クライアント向けの成果物で著作権リスクを避けたい」なら④のAdobe Fireflyを軸に検討するのが無難です。各ツールの具体的な使い方は ツール紹介 へ。

指示のコツは「言葉で絵を描く」こと

画像生成の指示は、文章生成と少し勝手が違います。押さえるのは3点です。

  1. 被写体・スタイル・構図を分けて伝える:「何を」「どんな雰囲気で」「どういう画角・光で」。この3つを混ぜずに並べると意図が通ります。細部までこだわりたい場合は、数百〜数千文字の詳細な指示が効くこともあります。
  2. 一発完成を狙わない:大まかに出させて「背景だけ変えて」「もっと余白を」と2〜3往復で詰めるのが標準です
  3. 日本語の文字入れは疑ってかかる:画像内テキストの精度は上がりましたが、まだ崩れることがあります。文字は後からCanva等で載せるほうが確実です

【重要】権利関係は要注意

画像生成の扱いには、十分に気をつける必要があります。

特に、商用利用の可否・生成物の権利・実在の人物や版権キャラクターとの類似は、利用するツールとプランによって扱いが違い、規約もよく変わります。クライアントの成果物に使う前は、その都度規約を確認する癖をつけましょう。

確認すべき論点は、次の4つです。

  1. 商用利用そのものが可か不可か:無料プランは非商用限定で、有料プランに切り替えて初めて商用利用が解禁される、という設計のツールがあります。プランを選ぶ時点で確認が要る論点です。
  2. 生成物の著作権が誰に帰属するか:利用者に帰属するのか、ツール提供者側にも権利が残るのか。「使ってよい」ことと「著作権が自分にある」ことは、契約上は別扱いになっている場合があります。
  3. 第三者の権利に触れていないか:実在の人物・版権キャラクターに似た生成物が出た場合の扱いです。狙っていなくても、結果的に似てしまうことがあります。
  4. プランによって権利範囲が変わっていないか:同じツールでも無料版と有料版で商用利用の可否・権利範囲が違うことがあります。「前に確認したから大丈夫」という判断は、プランや契約が変わった時点で崩れます。

リスクが顕在化するシナリオも具体的に押さえておいてください。 たとえば、意図せず実在の有名人に似た顔が生成された、既存の版権キャラクターに酷似する一枚ができてしまった、というケースです。生成した側に悪意がなくても、それをそのまま納品・公開すれば、肖像権や著作権のトラブルに発展する可能性が残ります。「AIが勝手に作ったから」は、使った側の責任を免れる理由にはなりません。

全体の心構え

  1. 商用利用可否・著作権・生成物の権利関係は必ず利用規約で確認する
    • ツール・プランによって「商用利用可」の範囲、著作権の帰属、生成物に第三者の権利(実在の人物・版権キャラクター・既存作品との類似)が及ぶ場合の扱いが異なります。クライアント向けの成果物に使う前は、その都度最新の利用規約を確認する癖をつけてください。過去に確認した内容を鵜呑みにせず、規約は変わるものだという前提で臨みましょう。
  2. 「作品」と「素材」を分けて考える
    • アート性の高い一枚絵(Midjourney等)と、量産前提のテンプレート素材(Canva等)では、求める品質基準もかかる手間も違います。用途に対して過剰な作り込みをしない、逆に手を抜きすぎないバランスを、使う前に決めておきましょう。
  3. 一発完成を狙わず、対話で詰める
    • どのツールも、最初の指示だけで意図通りの一枚が出ることは稀です。大まかな指示から始め、出力を見ながら「ここだけ直したい」を繰り返す前提で時間を見積もってください。

具体的なツール別の作り方は ツール紹介 へ。