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ウェブサイト 基本

情報この章の要点

会社の顔になる1〜数ページのサイトを、早くきれいに公開するのが本章です。フォーム処理や独自データベースを持つ業務ツールのように「育てていく」ものはアプリ(バイブコーディング)の領域です。


そもそも、いま作るべきか

手を動かす前に、1つだけ決めてください。このページを見た人に、何をしてもらいたいかです。

  • 会社の信用を確かめてもらう(会社案内・プロフィール)
  • 問い合わせ・予約・申込みをしてもらう(LP)
  • 求人に応募してもらう(採用ページ)

答えが1つに絞れないうちは、まだ作るタイミングではありません。目的が複数あると、AIへの指示も構成もぼやけ、どの相手にも刺さらないページになります。まず1目的・1ページから始めて、必要になったら増やしてください。

すでにサイトがある場合も同じです。全面リニューアルをAIに頼む前に、「いまのサイトは目的の行動につながっているか」を先に点検するほうが、たいてい安上がりです。

AIで、どこまで作れるか

構成案・文章のたたき台・デザイン・コードまで、公開できる水準のものが一式そろいます。かつて制作会社に数十万円で頼んでいた内容の6〜8割は、AIとの対話だけで形になります。

ただし、AIが作れないものが2つあります。

  • あなたの事業の中身:強み・実績の数字・お客様の声・写真。ここを渡さないと、AIはどこにでもある一般論でページを埋めます
  • 公開後の運用:誰がどう更新していくか。作って終わりのサイトは、数か月で「触れない古いページ」になります

言い換えると、AIに任せるのは「組み立て」で、材料と目的は人間の仕事です。この分担さえ守れば、ウェブサイトはAIでつくるジャンルの中でも費用対効果が高い部類に入ります。

どのツールから始めるか

ホームページやLPの制作は「誰が・何を目的に・その後どう更新するか」で選ぶツールがまったく変わります。まず以下の表で自分の状況を確認しましょう。

こういうときは おすすめツール
Claudeで構成からデザインまで一気通貫にしたい、または自由度重視でコードを直接書きたい 1. ChatGPT/Claude/Gemini 直書き(Claude Designも含む)
とにかく早く形にしたい(プロトタイプ・提案資料の仮サイト等) 2. AIビルダー(v0・bolt.new・Lovable)
中小企業の会社サイトを自分で更新したい(非エンジニアが自走更新) 3. 国内AI搭載LPビルダー(ペライチ・Wix・ジンドゥー)
ブログ・お知らせを継続的に足していきたい(拡張性・保守込みで自走) 4. WordPress+AI
リサーチも一緒に頼みたい(調査から一気通貫でサイト化) 5. Genspark
要望を伝えるだけで自律的に一式作ってほしい(Webアプリ・モバイルアプリへの拡張も視野) 6. Manus

迷ったら、テンプレートの範囲内で手離れよく更新したいなら3、拡張性も欲しいなら4、まず形を見たいだけなら1、と覚えておけば大きく外しません。各ツールの具体的な使い方とプロンプト例は 事例集 にまとめています。

「サーバー」への向き合い方も、ツールによって大きく違います。ペライチ・Wix・ジンドゥーはサーバーごとツールに含まれているので、公開のために別途何かを用意する必要はありません。v0・bolt.new・Lovableは生成したその場でワンクリック公開まで面倒を見てくれます。一方、ClaudeやChatGPTに直接コードを書かせた場合は、Netlify・Vercel・GitHub Pagesのような無料ホスティングサービスへ自分でアップロードする一手間が入ります。WordPressだけは毛色が違い、レンタルサーバーの契約(またはWordPress.comのようなホスティング込みプランの利用)が前提になります。

公開までの最短ルート

どのツールを選んでも、進め方は同じ5手順です。

  1. 目的と相手を1行で書く:「誰に・何をしてもらうページか」。これが全指示の土台になります
  2. 材料を書き出す:事業内容・強み・実績の数字・お客様の声・使いたい写真。箇条書きの雑なメモで構いません
  3. AIに構成案から作らせる:いきなり完成品を求めず、まずセクション構成を提案させて、順番と過不足を自分で判断します
  4. 文章を自分の言葉に差し替える:AIの文言はたたき台です。とくにキャッチコピーと実績は、必ず自分の言葉と実数に置き換えます
  5. 公開前チェックをして出す:独自ドメイン・SSL・タイトルタグの3点確認

このうち、AIが手を動かして作るのは3だけです。1・2・4は人間の仕事ですが、AIが無関係というわけではありません。材料の整理や言葉の言い換えの壁打ち相手として、補佐的に使うことはできます。ただし最終的な判断(何を目的にするか、何を材料として渡すか、AIの文言をどう自分の言葉に直すか)は必ず自分で下してください。1・2・4に時間をかけるほど、仕上がりは良くなります。

実例|当サイトの制作過程

いまあなたが読んでいるこのサイト自体が、私がAIと作ったウェブサイトです。デザインの参照イメージを言葉で伝え、構成・コード・細部の調整まで、すべてAIとの対話で組み上げました。外注はしていません。

スクリーンショット - 本サイト(AI活用マップ)トップページ

進め方は本章の5手順そのままでした。「誰に・何をしてもらうページか」を先に1行で決め(AI活用を学ぶ人に、順路を示す)、材料(原稿・図解)は自分で用意し、AIには組み立てを任せる。デザインの気に入らない箇所は対話で直していく——この往復が実務の中心です。

なお、このサイトは読了スタンプやパスワード保護まで持つ「育てていく」タイプなので、厳密にはアプリの領域に半歩入っているかもしれません。1〜数ページの会社案内やLPなら、ここまでの作り込みは不要です。同じ進め方のまま、もっと短時間で公開まで行けます。

全体の心構え

  1. 「1ページ・1目的」から始める

    • 複数の目的(採用・商品紹介・お問い合わせ・ブログ)を1つのサイトに全部詰め込もうとすると、AIへの指示も構成もぼやけます。まずは「このページで何をしてもらいたいか」を1つに絞り、そこから広げましょう。
  2. 公開前に独自ドメイン・SSL・SEOの基本を確認する

    • どのツールを使っても、「ツールのサブドメインのまま公開していないか」「https://になっているか(多くのツールは自動対応ですが、独自ドメインの紐付けは手動作業が必要な場合があります)」「タイトルタグ・メタディスクリプションが空欄のままになっていないか」の3点は公開前に必ず確認してください。ここを飛ばすと、せっかく作ったサイトが検索にもSNSシェアにも弱いまま公開されてしまいます。
  3. 「誰が更新するか」を制作前に決めておく

    • AIビルダーで作った凝ったサイトを、事業者本人が日常的に更新できるとは限りません。制作段階で「今後の更新は誰が・どのツールで行うか」を決めておくと、公開後に「触れないサイト」になる事態を防げます。特に支援先に提案する場合は、この観点を先に伝えることが信頼につながります。

実践|最初の一歩

コピペで試す:材料整理から構成案まで

「1ページのWebサイト(LP)を作る準備を手伝ってください。私の事業は[業種・サービス内容]、ページの目的は[問い合わせ獲得など]、相手は[ターゲット]です。まず、①このページに載せるべき材料のリスト(私が用意するもの)と、②セクション構成のたたき台を出してください。制作はまだ始めないでください。」

材料リストが出たら、埋められるところを埋めて次の対話に進む。それだけで、事例集のどのツールに持ち込んでも通用する「指示の土台」ができあがります。


具体的なツール別の作り方は 事例集 へ。